PPAモデルで太陽光発電を導入するには?仕組み・導入メリット・注意点をわかりやすく解説

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  • 太陽光発電とは?企業で導入が進む理由と基本知識

太陽光発電が求められる理由

日本政府が「2050年カーボンニュートラル目標」(※1)を掲げたことを受け、脱炭素化に向けた動きが加速しています。この目標達成に向け、2030年度の再生可能エネルギー比率を36〜38%とする野心的な目標が設定されています(※2)。これにより、企業の再生可能エネルギー導入が社会全体で強く求められるようになったのです。

また、金融機関や投資家からのESG投資が拡大しているのも大きな要因です。TCFD提言に基づく気候変動リスクの開示要請もあり、CO2削減の具体的な取り組みと定量的な成果が企業に求められています。さらに、サプライチェーン全体での脱炭素化要求が強まりました。Apple、Microsoftなどのグローバル企業は、サプライヤーに対してRE100準拠を求めるなど、再エネ調達が取引条件化している現状もあります。

(※1) 2020年10月26日、第203回国会における菅義偉内閣総理大臣(当時)所信表明演説において、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると宣言。

(※2) 第6次エネルギー基本計画(2021年10月閣議決定)における2030年度の電源構成目標。

企業が太陽光発電を導入するメリット

太陽光発電に必要な主な設備

太陽光発電システムを構成する主な設備には、以下のものがあります。

・太陽電池モジュール(ソーラーパネル):太陽光エネルギーを直流電力に変換する主要部分です。シリコン系が主流で、変換効率は製品により15〜22%程度と幅があります(※3)

・パワーコンディショナー(PCS):太陽電池が生成する直流電力を、施設で使用できる交流電力に変換する装置です。系統連系保護機能やMPPT(最大電力点追従)制御により発電効率を最適化する役割も担います。

・蓄電池システム:必須ではありませんが、余剰電力の貯蔵、ピークカット、夜間利用、停電対策として導入が増加中です。現在、リチウムイオン電池が主流になっています。

・その他:架台・基礎、配線・ブレーカー、監視装置、売買電メーター等が必要です。システム全体の設計・施工・系統連系には専門的な技術と各種申請手続きが欠かせません。

(※3) 市販されている主要メーカーの太陽電池モジュールのカタログ値による一般的な範囲。

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  • PPAモデルとは?太陽光発電との関係と導入スキームを解説

PPAモデルの基本的な仕組み

PPAモデルの基本的な流れは次の通りです。

1.PPA事業者は、需要家の敷地(屋根・駐車場・遊休地等)に太陽光発電設備を無償で設置し、設備の所有権を保持しながら運用・保守管理を実施します。

2.需要家は、発電された電力を契約単価(通常10〜25円/kWh程度(※4))で購入し、自家消費分のみ料金を支払うシステムです。余剰電力はPPA事業者が売電収入を得ます。

3.契約期間は一般的に10〜20年(※5)と長期にわたります。期間満了後は設備を無償譲渡、有償譲渡、撤去、契約更新のいずれかを選択することになりますが、これは契約によって異なります。

このように、PPA事業者は長期安定収益を確保し、需要家は初期投資リスクなしで再エネを導入できるWin-Winの関係が構築されます。

(※4) 経済産業省資源エネルギー庁「コーポレートPPAの概要と太陽光発電の導入拡大に向けた取組」(2023年)における事例による一般的な価格帯。 

(※5) 環境省「PPA等の第三者所有による太陽光発電設備導入の手引き」(2024年3月)による一般的な契約期間。 

オンサイトPPAとオフサイトPPAの違い

PPAモデルには、設備設置場所と送電方法により、「オンサイトPPA」と「オフサイトPPA」の2種類があります。

項目 

オンサイトPPA 

オフサイトPPA 

設置場所 

需要家の敷地内(屋根・駐車場等) 

需要家の敷地外(遠隔地) 

送電方法 

自営線による直接供給 

一般送配電網経由 

託送料金 

不要 

必要(3〜5円/kWh程度[⁶]) 

設置規模 

敷地面積による制約あり 

大規模化が可能 

非常用電源 

利用可能(自立運転時) 

利用不可 

導入手続き 

比較的シンプル 

複雑(発電事業者登録等) 

オンサイトPPAは託送料金が不要であり、災害時の電源確保も可能です。ただし、設置場所の制約により発電規模が限定されます。一方、オフサイトPPAは、大規模な再エネ調達が可能で立地制約を受けません。一方で、託送料金の負担と系統制約のリスクがある点には注意が必要です。

自己所有型・リース型との違いとそれぞれの特徴

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  • モデルで設置可能な太陽光発電設備の場所と活用方法

建物屋根(工場・倉庫など)への設置

工場・倉庫・物流センター等の大規模平屋根は、PPAの主要ターゲットとなっています。1,000㎡あたり100〜150kW程度(※7)の設置が可能で、日射条件も良好な場所が多くあります。屋根設置は新たな用地取得が不要であり、建物直下での自家消費により送電ロスを最小化できるメリットがあります。さらに、屋根にパネルを設置することで遮熱効果が生まれ、空調負荷削減という副次的効果も期待できます。ただし、耐荷重(20kg/㎡以上が目安(※8))、築年数、屋根材、防水状況等の事前調査が必須となり、必要に応じて補強工事が発生する場合があるため、事前にPPA事業者と確認することが重要です。

(※7) 一般的な工場・倉庫の屋根における設置密度の実績値に基づく推計。実際の設置容量は屋根形状、障害物、方位等により変動。

(※8) 一般社団法人太陽光発電協会「太陽光発電システムの設計と施工」における推奨基準値。

駐車場のソーラーカーポート活用

ソーラーカーポートは、駐車機能を維持しながら上部空間を発電に活用できます。1台あたり2〜3kW程度(※9)の設置が可能であり、特にEV充電設備との相乗効果が期待できる設備です。利用者への日除け・雨除けサービス提供、EV充電インフラの整備、企業の環境配慮姿勢の可視化など、多面的な価値を創出します。これは建築基準法上の工作物として扱われるため、建築確認申請が必要になる点にも留意が必要です。風圧・積雪荷重を考慮した構造設計が求められます。

(※9) 一般的な駐車スペース(2.5m×5m)に設置可能なソーラーカーポートの標準的な発電容量。

建材一体型(BIPV)の可能性

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  • モデルで太陽光発電を導入する主なメリット

初期費用をかけずに導入できる

脱炭素・カーボンニュートラル経営に貢献

保守・点検の手間がかからない

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  • PPAモデルで太陽光発電を導入する際の注意点とデメリット

天候・日照条件に左右される発電量

太陽光発電は天候に大きく左右される発電方式です。設備利用率は全国平均で13〜15%程度(※10)であり、夜間・雨天・積雪時は発電しません。季節により発電量が大きく変動する(夏季は冬季の1.5倍程度(※11))点に注意が必要です。PPAで供給される電力量が需要を下回る場合、不足分は従来通り電力会社から購入する必要があり、100%再生可能エネルギー化は困難になります。発電量予測と実績の乖離により、計画していた電力コスト削減効果が得られないリスクもあるため、蓄電池併設等の対策検討も必要となります。

(※10) 経済産業省「電力調査統計」における太陽光発電の設備利用率の全国平均値(2023年度実績)。 

(※11) 気象庁の日射量データに基づく、日本の主要都市における月別日射量の季節変動から算出。 

長期契約前提のリスクと契約の縛り

設備更新や撤去の自由度が低い

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  • PPAモデルで太陽光発電を導入する際の検討ポイントとビジネス展開の視点

蓄電池との連携による活用拡大

太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、昼間の余剰電力を充電し、夜間・ピーク時間帯に放電できます。これにより、再生可能エネルギー自家消費率を50%から80%程度まで向上(※12)できます。 蓄電池導入により、デマンドピークカット、電力品質安定化、停電時の長時間バックアップが可能となり、レジリエンス(強靭性)強化にも寄与します。

また、PPA事業者によっては蓄電池込みのパッケージ提案も可能です。初期費用ゼロで蓄電池も導入できますが、その場合契約単価は上昇する傾向にあります。

(※12) 環境省「自家消費型太陽光発電・蓄電池システムの導入効果に関する調査」(2023年)における導入事例の実績値 

複数社との比較で最適なPPA条件を探る

PPAモデルを利用した新ビジネスの展開を検討する

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  • PPAモデルを利用した太陽光発電のビジネスモデル例

電力会社による法人向けPPAサービスの提供

施工会社・不動産業によるPPA付き建築物の提供

ESG戦略と結びつけた事業展開例

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  • PPAの対応が可能なクラウド型CISサービス

ユニファイド・サービス株式会社は、オフサイトPPAに対応したクラウド型CIS(顧客情報管理システム)をパッケージ提供と個別開発の組み合わせで提供しています。これにより、複雑なPPA契約管理と料金計算を自動化します。

発電量予測、託送料金計算、環境価値管理、請求書発行等のPPA特有業務をワンストップで処理し、事業運営の効率化とヒューマンエラーの削減を実現するクラウドシステムです。

電力小売事業の実務に精通したコンサルタントが、業務設計から導入、運用改善まで伴走支援します。PPA事業の早期立ち上げと安定運営をサポートできるのが強みです。また、クラウドネイティブ設計により、事業規模の拡大に応じた柔軟な拡張、制度変更への迅速な対応、初期投資の最小化などを実現します。

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再生可能エネルギー専門の電力小売事業者であるケネディクス・グリーンエナジー株式会社様は、複雑なオフサイトPPA契約の管理課題を抱えていました。

ユニファイド・サービスと共にクラウド型CISを開発したことにより、発電所別の発電量管理、託送料金計算、環境価値証書の管理、需要家向け請求業務を一元化し、業務効率が大幅に改善されました。システムの柔軟性確保や、新たな環境価値取引スキームにも迅速に対応することが可能になり、事業拡大を支える基盤を構築しました。

関連記事:電力業界をこえて拡がる再生可能エネルギー事業「ケネディクス・グリーンエナジー株式会社様」の事例はこちら

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  • まとめ

本記事では、初期費用ゼロで再生可能エネルギーを導入できるPPAモデルについて解説しました。

PPAは、企業の未利用スペースを活用し、脱炭素経営とエネルギーコスト削減を両立できる魅力的な手法です。

自己所有やリースと異なり、PPA事業者が設備投資・保守運用を担うため、初期リスクや運用負荷を大幅に軽減できます。

一方で、長期契約の拘束や発電量の不安定さなどの注意点もありますが、蓄電池連携や適切な事業者選定により、これらのリスクを低減可能です。

それぞれの企業における経営戦略に合わせた最適なPPAモデルを検討し、持続可能な企業価値向上にお役立てください。

 

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2025年12月9日

“Unisrv 電力CIS” に関する
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この記事の監修者

  • 甲斐 博一

    ユニファイド・サービス株式会社 CMO

    グローバルIT企業における23年間のマーケティング経験に経営企画のスキルも加えB2B/B2Cともに経営とマーケティングを結び付けていくことをモットーとする。また、数多くのデジタルマーケティングおよびECの立ち上げや衰退ビジネスの立て直しも経験し、Webサイトを事業に貢献させてきた経歴を持つ。現在はユニファイド・サービスにて、B2B領域のビジネスにフォーカスし、CMOとしてマーケティングを推進すると同時に、新規事業計画と成長を支援する活動を並行して実践中。経営とマーケティング、事業企画、そしてリーダーシップを次世代に伝えていくための活動もライフワークとして行っている。

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