容量市場とは、4年後に必要になる電気の供給力(kW)を、いまのうちに全国でまとめて確保しておく市場です。電気そのもの(kWh)ではなく「発電できる能力」を取引し、その費用は容量拠出金として小売電気事業者が負担します。
この費用は年々重くなっています。2025年度実需給向けのメインオークションの約定総額は約5,140億円でしたが、2029年度実需給向けは約2兆2,094億円と、4年で4倍を超えました(※3)。さらに2030年度実需給向けでは、価格の基準となる指標価格が前年の約2倍に引き上げられています(※5)。本記事では、容量市場の仕組みと価格の決まり方、容量拠出金の算定と請求の時期、そして小売電気事業者が電気料金にどう反映するかまでを、2026年10月時点の公的資料に基づいて整理します。
容量市場は、電力広域的運営推進機関(OCCTO)が運営する、将来の供給力を確保するための市場です(※1)。実需給年度の4年前にメインオークションが開かれ、発電所や蓄電池、デマンドレスポンス(DR)などを持つ事業者が「その年度に供給力を提供できる容量」を応札します。落札した電源はOCCTOと容量確保契約を結び、実需給年度には供給力を維持する義務を負う代わりに、容量確保契約金額を受け取ります。
この契約金額の原資が容量拠出金です。小売電気事業者、一般送配電事業者、配電事業者が、それぞれの需要の規模に応じて負担します。つまり容量市場は、発電側が受け取り、小売側が支払う構造になっています。
【図1】容量市場の取引の全体像

電力には3つの市場があります。卸電力市場は発電した電気の量(kWh)を売買する市場、需給調整市場は需給のずれを数秒から数十分で埋める調整力(ΔkW)を取引する市場、そして容量市場は将来の発電できる能力(kW)を確保する市場です。kWhやΔkWが「いま」や「明日」の取引であるのに対し、容量市場だけが4年先を対象にしています。需給調整市場の仕組みは別の記事で扱っています。
容量市場の約定価格は、OCCTOがあらかじめ公表する需要曲線と、事業者の応札で描かれる供給曲線の交点で決まります。需要曲線は3つの点で形が決まります(※4)。
1つ目は目標調達量です。全国のH3需要(後述)を基礎に、偶発的な需給変動への備え(8.1%)、持続的な需要変動(2%)、稀頻度のリスク(1%)、厳しい気象への備え、追加設備量(7.6%)を積み上げて算定します。2つ目は指標価格(Net CONE)で、新しく発電所を建てた場合に必要な費用から、容量市場以外で得られる収益を差し引いた値です。モデルプラントはコンバインドサイクルガスタービン(CCGT)です。3つ目は上限価格で、指標価格の1.5倍と定められています。需要曲線は上限価格の水平な部分から始まり、目標調達量の少し手前から右下がりになり、目標調達量の点でちょうど指標価格を通って、価格ゼロの点まで伸びます。
もう一つ押さえておきたいのが市場分断です。エリア間の連系線で送れる量には限りがあるため、応札の結果によってはエリアごとに価格が分かれます。これをエリアプライスと呼びます。2029年度実需給向けでは、北海道、東北・東京、九州が供給力の不足するブロックとなり、中部から四国までの充足ブロックより高い価格になりました(※2)。
【図2】需要曲線の仕組みと2030年度実需給向けの変化

これまで6回のメインオークションが行われました。表1はエリアプライスの推移です(※3)。
表1 メインオークション約定価格(エリアプライス)の推移(円/kW)
対象実需給年度 | 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2024年度 | 14,137 | 14,137 | 14,137 | 14,137 | 14,137 | 14,137 | 14,137 | 14,137 | 14,137 |
2025年度 | 5,242 | 3,495 | 3,495 | 3,495 | 3,495 | 3,495 | 3,495 | 3,495 | 5,242 |
2026年度 | 8,749 | 5,833 | 5,834 | 5,832 | 5,832 | 5,832 | 5,832 | 5,832 | 8,748 |
2027年度 | 13,287 | 9,044 | 9,555 | 7,823 | 7,638 | 7,638 | 7,638 | 7,638 | 11,457 |
2028年度 | 14,812 | 14,812 | 14,812 | 10,280 | 8,785 | 8,785 | 8,785 | 8,785 | 13,177 |
2029年度 | 14,972 | 15,111 | 15,111 | 12,388 | 12,388 | 12,388 | 12,388 | 12,388 | 15,112 |
対象実需給年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度 | 2027年度 | 2028年度 | 2029年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
指標価格(円/kW) | 9,425 | 9,372 | 9,557 | 9,769 | 9,875 | 10,075 |
約定総額(億円、経過措置控除後) | 15,987 | 5,140 | 8,504 | 13,140 | 18,506 | 22,094 |
総平均単価(円/kW、同) | 9,534 | 3,109 | 5,226 | 7,847 | 11,134 | 13,303 |
出典:資源エネルギー庁「容量市場について」第110回制度検討作業部会 資料3-3(※3)。沖縄エリアは容量市場の対象外。
初回の2024年度実需給向けは、全エリアが上限価格の14,137円/kWに張り付きました。翌2025年度向けは3,495〜5,242円/kWまで下がりましたが、その後は上昇が続き、2029年度向けでは東北・東京・九州が15,111〜15,112円/kWと、上限価格15,112.5円/kWにほぼ張り付いています。契約総額は約5,140億円(2025年度向け)から約2兆2,094億円(2029年度向け)へ、総平均単価は3,109円/kWから13,303円/kWへ上がりました。
総平均単価がエリアプライスより1〜2割低いのは、経過措置による控除があるためです。控除は2種類あり、2010年度末以前に建設された電源の契約金額に一定率をかけるものと、応札価格が約定価格に係数をかけた水準以下だった電源の契約金額を減額するものです(※7)。
【図3】約定価格の推移と上限価格

メインオークションのあとに供給力の不足が見込まれた場合の追加オークションも、すでに実績があります。2027年度実需給向けでは2026年8月に全9エリアで調達オークションが行われ、約458万kWを約425億円で確保しました(※8)。
2026年度に実施されるメインオークション(2030年度実需給向け)は、容量市場にとって大きな転換点です。変わる点は3つあります(※5、※6)。
第一に指標価格です。2025年に公表された発電コスト検証の結果を取り込み、最新の経済指標で算定し直した結果、指標価格は10,075円/kWから20,911円/kWへ、約2.08倍になりました。モデルプラントであるCCGTの建設費が268,000円/kWと見積もられるなど、建設費の上昇が反映されたためです。これに伴い、上限価格は31,366.5円/kWと、2029年度向けの15,112.5円/kWの2倍を超えています。
第二に目標調達量です。1億9,690.5万kWと、前年の1億8,996.6万kWから約3.65%増えました。内訳では追加設備量が580万kWから1,228万kWへ大きく増えています。
第三に約定方式です。これまでは1つの約定価格で全電源を落札するシングルプライス方式でしたが、2030年度向けからは2段階化が予定されています。指標価格までは従来どおりの方式で約定価格を決め、指標価格を超えて上限価格以下の領域に入る電源については、その領域の中で最も高い応札価格を別の約定価格として適用します。上限価格を引き上げて、これまで上限超えで落札できなかった電源を取り込みつつ、約定総額が膨らみすぎないようにするための仕組みです。適用にはOCCTOのシステム改修が前提となっています。
では、容量拠出金はどこまで上がるのでしょうか。上限価格が倍になったからといって、約定価格がそこまで上がるとは限りません。2段階化によって、上限近くで約定するのは一部の電源に限られる設計になっており、エリアの分断が起きるかどうかでも結果は変わります。2030年度向けの約定結果は2027年初頭に公表される見込みで、それまでは「上限は2倍、実際の水準は幅を持って見る」という読み方が妥当だと思います。
容量拠出金は、容量確保契約金額の原資として、小売電気事業者、一般送配電事業者、配電事業者が負担する費用です(※10)。発電側は受け取る側であり、負担しません。算定は次の順序で進みます。
まず、全国の容量拠出金の総額を、エリアごとのH3需要の比率で各エリアに配分します。次に、一般送配電事業者と配電事業者の負担分を、エリアの約定価格にエリアのH3需要と一定の割合をかけて算定します。この割合は2024年度が6%、2025年度以降は8%で、託送料金に反映されます。エリアの配分額から、この負担分と経過措置による控除額を差し引いた残りが、そのエリアの小売電気事業者の負担総額です。
各社の月々の請求額は、エリアの小売負担総額を12で割り、各社の配分比率をかけて決まります。配分比率は、前年度の夏季(7〜9月)と冬季(12〜2月)のピーク時のkW実績を基礎に、4〜9月の請求分は夏季、10〜3月の請求分は冬季の実績を使い、託送契約電力の変動でシェアの変化を補正して算定します(※11)。使用量(kWh)ではなくピーク時のkWで決まる、という点が、後述する料金への反映を考えるうえで重要です。なお容量拠出金は消費税の課税対象です。
表2 容量拠出金の負担区分と算定の基礎
区分 | 負担の有無 | 算定の基礎 | 備考 |
|---|---|---|---|
小売電気事業者 | 負担 | エリアの小売負担総額÷12×各社の配分比率 | 配分比率は前年度の夏季・冬季ピーク時kW。託送契約電力でシェア変動を補正 |
一般送配電事業者・配電事業者 | 負担 | エリアの約定価格×エリアのH3需要×一定割合 | 2024年度は6%、2025年度以降は8%。託送料金に反映 |
経過措置対象電源分 | 控除 | エリア配分額から差し引く | 2010年度末以前に建設された電源への控除と、応札価格が約定価格×係数以下だった電源への控除 |
発電事業者・容量提供事業者 | 受け取る側 | 容量確保契約金額 | 供給力の維持などの義務を果たせない場合はペナルティで減額 |
エリアによって負担の水準は大きく違います。資源エネルギー庁は2028年度実需給向けのメインオークション結果に基づくエリア別の容量拠出金の試算を公表しています(※7)。表3のとおり、小売電気事業者の負担をH3需要想定1kWあたりに直すと、北海道・東北・東京で約12,700円、九州で約11,800円に対し、中部で約8,800円、北陸から四国で約7,600円です。東日本は西日本の1.6倍を超える水準です。
表3 2028年度実需給向けの容量拠出金(エリア別試算、メインオークション分)
エリア | 一般送配電事業者 | 小売電気事業者 | H3需要想定 | 小売分÷H3需要(概算) |
|---|---|---|---|---|
北海道 | 61.4億円 | 658.1億円 | 518.1万kW | 約12,700円/kW |
東北 | 158.1億円 | 1,694.3億円 | 1,333.8万kW | 約12,700円/kW |
東京 | 663.7億円 | 7,114.7億円 | 5,601.1万kW | 約12,700円/kW |
中部 | 196.8億円 | 2,108.4億円 | 2,393.0万kW | 約8,800円/kW |
北陸 | 34.1億円 | 367.9億円 | 485.0万kW | 約7,600円/kW |
関西 | 187.4億円 | 2,022.3億円 | 2,666.0万kW | 約7,600円/kW |
中国 | 74.2億円 | 800.9億円 | 1,055.9万kW | 約7,600円/kW |
四国 | 32.8億円 | 354.2億円 | 467.0万kW | 約7,600円/kW |
九州 | 162.4億円 | 1,814.5億円 | 1,537.9万kW | 約11,800円/kW |
合計 | 1,570.8億円 | 16,935.2億円 | 16,057.7万kW | 約10,500円/kW |
出典:資源エネルギー庁「容量市場メインオークション約定結果(対象実需給年度:2028年度)」第99回制度検討作業部会 資料3-1 p.12(※7)。右端の列は小売電気事業者の負担額をH3需要想定で割った当社の概算で、各社の実際の請求額は配分比率で変わる。長期脱炭素電源オークション分は含まない。
自社の年間の負担額は、公表値から概算できます。手順は4つです。第一に、自社の主要エリアについて、OCCTOが公表する容量確保契約結果から当該実需給年度のエリアの契約金額を拾います(※9)。第二に、そこから一般送配電事業者・配電事業者の負担分に相当する8%程度を差し引きます。第三に、エリアのH3需要で割り、1kWあたりの概算単価を出します。第四に、自社の夏季・冬季のピーク時kWをかけます。これが年間の負担額の目安で、12で割れば月々の目安になります。実際の請求額は配分比率とシェア変動の補正で動くため、年次精算で差額が出る前提で予算を組んでおくことをおすすめします。
次に、いつ通知と請求が来るかです。表4に年間の流れをまとめました(※10、※11)。
表4 容量拠出金の年間カレンダー
時期 | 起きること | 社内で動く人 |
|---|---|---|
実需給年度の前年12月頃 | 仮請求額通知書(年間総額の概算)が届く | 経理・経営(予算) |
対象月の2か月後(第10営業日まで) | 請求額通知書 | 経理・需給 |
対象月の3か月後(10日まで) | 請求書 | 経理 |
請求書の発行から1か月以内 | 支払期日 | 経理 |
実需給年度の翌年10月頃 | 年次精算の通知(追加請求・還元) | 経理 |
実需給年度の翌年12月頃 | 年次精算の請求書または支払通知書 | 経理 |
出典:OCCTO「容量拠出金の算定方法と支払いスケジュール」「容量拠出金説明会資料」(※10、※11)
ポイントは2つあります。1つは、4月分の初回請求が実需給年度の7月になることです。実需給年度に入ってから3か月はキャッシュアウトがなく、7月から毎月の支払いが始まります。もう1つは年次精算です。実需給年度が終わった翌年の10月頃に追加請求または還元の通知があり、12月頃に請求書か支払通知書が届きます。還元の対象は小売電気事業者のみで、原資は容量提供事業者のペナルティなどです。前年12月の仮請求額は通知時点の諸元による概算で、7月以降の実際の請求とは計算方法が異なる点にも注意が必要です。
会計処理については、対象月と請求月のずれをどう扱うか、年次精算をどの期の費用にするかが論点になります。本記事では断定を避けますが、料金原価に織り込む前提で、監査法人や税理士と早めに整理しておくことをおすすめします。
容量拠出金を電気料金に反映するかどうか、どう反映するかは各社の判断です。実務上、反映の方式は3つに分かれます。
表5 容量拠出金の電気料金への反映方式の比較
方式 | 負担の出方 | 説明のしやすさ | 約款・システムの負荷 | 向く顧客層 |
|---|---|---|---|---|
基本料金に織り込む | 契約kWに比例。拠出金のコスト構造に近い | 中 | 中。単価表の改定 | 高圧・特別高圧 |
従量単価に織り込む | 使用量に比例。負荷率の高い顧客に重い | 高(単価が1本で済む) | 低 | 低圧・家庭向け |
別建てで明示する | 設計次第。実額に近づけられる | 高(内訳が見える) | 高。請求書の表示項目と毎年の改定 | 事業者向け、説明責任が重い顧客 |
どの方式にも一長一短があります。容量拠出金はピーク時のkWで決まる費用なので、基本料金(契約kW)に織り込む方が実際のコスト構造に近く、従量単価に全額を載せると、使用量は多いがピークは小さい負荷率の高い顧客に重く出ます。逆に従量単価は低圧向けに説明しやすく、システムの変更も少なくて済みます。別建ての明示は内訳が見えて説明しやすい反面、年度ごとに単価が変わるため、約款と請求書の改定が毎年発生します。
料金を変える際には周知が必要です。電力の小売営業に関する指針では、低圧の需要家には変更の60日前まで、高圧・特別高圧の需要家や需要家数が1万件以上の場合は90日前までに周知することが求められています(※12)。4月からの改定なら、前年の年末には方式と単価を決めておく必要があります。
ここで、容量市場と小売電気事業者の料金計算システム(CIS)の関係を整理しておきます。容量拠出金はOCCTOが算定して小売電気事業者に請求するものです。料金計算システムが拠出金を計算したり、容量市場と精算したりするわけではありません。料金計算システムが関わるのは3点です。第一に、拠出金を原価として料金メニューと約款にどう織り込むか。第二に、改定後の単価や別建ての項目を、請求書に正しく載せること。第三に、配分比率の基礎になる自社のピーク時kWを、30分値から把握しておくことです。30分値の取り込みと管理はMDMSの解説記事で扱っています。
システム側の対応要件に落とすと、単価の年度切り替え、エリア別の単価の持ち方、別建て項目の請求書への表示、遡及改定時の再計算、顧客への通知文の出力、などといった項目になります。ここが間に合わないと、方式の選択肢自体が狭まります。ユニファイド・サービスの「Unisrv 電力CIS」は、小売電気事業者の契約・料金計算・請求を担う基盤として、この3点を支えます。拠出金の算定や容量市場との精算は現在のUnisrv 電力CISの対象ではありませんが、拠出金を料金メニューに落とし込み、請求に反映するところまでを一続きで扱えます。容量拠出金の反映を含む料金メニューの改定をご検討の際は、資料と無料相談をご利用ください。
容量拠出金の負担は避けられませんが、影響の出方は電源の調達構成で違います。
自社で発電所や蓄電池を保有している場合は、発電側として容量市場に参加し、容量確保契約金額を受け取る余地があります。小売としての負担と発電側の収入は別勘定ですが、グループ全体では相殺の効果が出ます。相対契約で電源を調達している場合は、容量価値の対価を契約の中でどう扱うかが論点で、契約更新時に整理しておく事項になります。卸電力市場からの調達が中心の場合や、FIT・FIP電源が中心の場合は、容量価値を受け取る手段がなく、拠出金は純粋なコスト増になります。
需要側の打ち手もあります。配分比率が夏季・冬季のピーク時kWで決まる以上、需要家のDRや蓄電池でピークを下げることは、拠出金の負担に直接効きます。需要家のリソースを束ねるアグリゲーターとの組み方は、電力アグリゲーターの記事で扱っています。制度そのものは変えられませんが、調達構成と料金設計を合わせて見直すことで、負担の仕方と回収の仕組みは設計できます。
・ 容量市場は、4年後の供給力(kW)をOCCTOが全国で確保する市場。発電側が容量確保契約金額を受け取り、小売電気事業者が容量拠出金として負担する
・ 約定価格は需要曲線と供給曲線の交点で決まり、上限価格は指標価格の1.5倍。契約総額は2025年度向けの約5,140億円から2029年度向けの約2兆2,094億円に増えた
・ 2030年度向けでは指標価格が20,911円/kWと約2倍になり、上限価格は31,366.5円/kW。約定方式はシングルプライスの2段階化が予定されている
・ 容量拠出金はピーク時のkWシェアで配分され、4月分の初回請求は実需給年度の7月、年次精算は翌年12月頃。自社の負担は公表値から概算でき、料金への反映は基本料金・従量単価・別建ての3方式から選ぶ
容量市場は制度として固まり、費用は年々重くなっています。小売電気事業者にできるのは、自社の負担を早めに見積もり、料金メニューと約款にどう反映するかを決め、システムを間に合わせることです。この順番で進めれば、2030年度の価格変化にも慌てずに対応できると思います。
容量拠出金への対応は、自社の負担を概算する、料金への反映方式を決める、約款を改定して周知する、料金計算システムを間に合わせる、という工程で進みます。ユニファイド・サービスの「Unisrv 電力CIS」は、電力小売事業者の契約・料金メニュー・需要データを一元管理し、30分値を基に料金計算と請求を行う顧客情報管理クラウドシステムです。単価の年度切り替えや別建て項目の請求書表示など、拠出金の反映に必要な料金計算と請求の実務を支えます。
料金メニューの改定やシステムの対応でお悩みの電力小売事業者様は、電力CISの資料をご覧いただくか、無料相談からお問い合わせください。
※1 電力広域的運営推進機関「かいせつ容量市場スペシャルサイト」:https://www.occto.or.jp/capacity-market/
※2 電力広域的運営推進機関「容量市場メインオークション約定結果(対象実需給年度:2029年度)」(2026年1月20日):https://www.occto.or.jp/assets/news/capacity-market/260120_mainauction_youryouyakujokekka_kouhyou_jitsujukyu2029.pdf
※3 資源エネルギー庁「容量市場について」第110回 電力・ガス基本政策小委員会 制度検討作業部会 資料3-3(2026年1月23日):https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/jisedai_kiban/system_review/pdf/110_03_03.pdf
※4 電力広域的運営推進機関「2026年度メインオークション需要曲線作成要領(対象実需給年度:2030年度)」(2026年7月30日):https://www.occto.or.jp/assets/market-board/market/jitsujukyukanren/260730_mainauction_jyuyoukyokusen_sakuseiyouryou_jitsujukyu2030.pdf
※5 資源エネルギー庁「容量市場について」第4回 電力安定供給ワーキンググループ 資料5(2026年7月14日):https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/jisedai_kiban/stable_power_supply_wg/pdf/004_05_00.pdf
※6 資源エネルギー庁「容量市場について」第112回 制度検討作業部会 資料5(2026年3月4日):https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/jisedai_kiban/system_review/pdf/112_05_00.pdf / 第113回 資料5(2026年4月3日):https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/jisedai_kiban/system_review/pdf/113_05_00.pdf
※7 資源エネルギー庁「容量市場メインオークション約定結果(対象実需給年度:2028年度)」第99回 制度検討作業部会 資料3-1(2025年1月29日):https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/seido_kento/pdf/099_03_01.pdf
※8 電力広域的運営推進機関「容量市場追加オークション約定結果(対象実需給年度:2027年度)」(2026年8月6日):https://www.occto.or.jp/assets/assets/news/capacity-market/260806_tsuikaauction_youryouyakujokekka_kouhyou_jitsujukyu2027.pdf
※9 電力広域的運営推進機関「容量確保契約結果(対象実需給年度:2025年度)」:https://www.occto.or.jp/market-board/market/jitsujukyukanren/files/tsuikaauction_keiyakukekka_2025.pdf /「容量市場 容量確保契約の状況」(2026年4月23日、6月5日訂正):https://www.occto.or.jp/assets/260605_auction_keiyakujyoukyou_kouhyou.pdf /「容量確保契約結果(対象実需給年度:2029年度)」:https://www.occto.or.jp/various/capacity-market/jitsujukyukanren/yoryokakuhokeiyaku/mainauction_keiyakukekka_2029.pdf
※10 電力広域的運営推進機関 かいせつ容量市場「容量拠出金とは」:https://www.occto.or.jp/capacity-market/kouri/about/ /「算定方法と支払いスケジュールについて」:https://www.occto.or.jp/capacity-market/kouri/schedule/
※11 電力広域的運営推進機関「容量拠出金説明会資料」(2024年10月):https://www.occto.or.jp/market-board/market/oshirase/2024/files/2410_setsumeikai_youryoukyoshutsukin.pdf
※12 経済産業省「電力の小売営業に関する指針」(令和8年6月8日最終改定):https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/summary/regulations/kouri20260608.pdf
2026年10月23日
この記事の著者

甲斐 博一
ユニファイド・サービス株式会社 CMO
グローバルIT企業における23年間のマーケティング経験に経営企画のスキルも加えB2B/B2Cともに経営とマーケティングを結び付けていくことをモットーとする。また、数多くのデジタルマーケティングおよびECの立ち上げや衰退ビジネスの立て直しも経験し、Webサイトを事業に貢献させてきた経歴を持つ。現在はユニファイド・サービスにて、B2B領域のビジネスにフォーカスし、CMOとしてマーケティングを推進すると同時に、新規事業計画と成長を支援する活動を並行して実践中。経営とマーケティング、事業企画、そしてリーダーシップを次世代に伝えていくための活動もライフワークとして行っている。