燃料費調整額は、火力発電で使う燃料の値動きを、電気料金に織り込むための調整項目です。単価は、各社が定めた算式に貿易統計(財務省が公表する輸出入の統計)の値を当てはめて毎月算定され、電力会社が公表しています。算式があらかじめ決まっているので、単価は燃料価格の動きに沿って自動的に決まります(※1)。
電気料金は主に、基本料金、従量料金、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)から成り立っています。燃料費調整額は独立した項目ではなく、従量料金のなかで、電力量料金に加算されるか、電力量料金から差し引かれる形で入っています。請求書では別の行に記載されていても、算定のうえでは使用量に応じてかかる料金の一部です(※1)。
契約によっては、離島ユニバーサルサービス調整額や市場価格調整額なども加わるため、内訳はここに挙げた項目に限られません。単価が毎月変わる代表的な項目は燃料費調整額ですが、市場連動型のプランでは電力量料金の単価そのものが変わるなど、例外もあります。電気料金の内訳全体と請求書の見方は、電気料金の仕組み・内訳の解説記事で扱っています。
2024年度のエネルギー需給実績(確報、経済産業省が2026年4月に公表)を見ると、国内の発電電力量に占める火力発電(バイオマスを除く)の割合は67.5%です。再生可能エネルギー(水力を含む)が23.1%、原子力が9.4%で、火力が発電量の3分の2を超えています(※2)。
火力の燃料になる原油、LNG、石炭は、そのほぼ全量が海外から輸入されたものです。2024年度も、一次エネルギー供給の約8割を化石燃料が占めました(※2、※3)。
計算に使う燃料価格は、日本に着いた時点の価格を円に換算したもので、為替の影響も受けます。燃料の国際価格が変わらなくても、円安になれば輸入コストは上がり、円高になれば下がります。
多くの電気料金メニューは、燃料価格の上下に合わせて電力量料金が自動で動く燃料費調整を組み込んでいます。大手電力の規制料金(小売全面自由化の前から続く、国の認可を受けた料金で、経過措置料金ともいいます)には、燃料費調整制度を置くことが義務になっています。燃料価格の上昇は料金の上昇に、下落は料金の下落につながります(※1、※4)。
ただし、上がる方向と下がる方向の扱いは同じではありません。規制料金の場合、料金に反映できる上昇分には上限が設けられていますが、下落分に下限はありません。上限は、燃料価格が大きく上がったときに、需要家(電気を使う家庭や企業)への影響を和らげるために設けられたものです。
燃料費調整制度の導入は1996年1月にさかのぼります。はじめは3か月ごとに料金を見直す方式でしたが、2009年度に制度が改められ、3か月分の平均燃料価格を毎月の料金に反映する今の形になりました(※1)。
燃料費調整単価を決めるのは3つの数字です。毎月更新される「平均燃料価格」と、前もって定められた「基準燃料価格」「基準単価」で、後の2つは料金改定などで改められるまで変わりません。
【図1】燃料価格が請求額に届くまで

平均燃料価格のもとになるのは、原油、LNG、石炭の貿易統計価格を3か月分平均した値です。資源エネルギー庁の資料では、同じものを「実績燃料価格」と呼んでいます。3種類の燃料は単位も熱量も違うため、燃料ごとの換算係数を掛けて原油1klあたりの価格にそろえてから合算します。この換算係数は、その事業者が火力発電で使う燃料の熱量構成比に、燃料ごとの原油換算係数を掛けたものです(※1)。
基準燃料価格は、毎月の平均燃料価格が上か下かを判断する基準の価格です。規制料金の場合、料金改定の申請時点からさかのぼる3か月間の原油・LNG・石炭の貿易統計価格を、その事業者の火力発電の燃料構成比(熱量構成比)で重みづけして平均します。
基準単価は、平均燃料価格が1,000円/kl動いたとき、1kWhあたりの料金がいくら動くかを表す値です。その事業者が火力発電で消費する燃料の量(原油換算)を、販売電力量で割って求めます。
決まり方は、規制料金か自由料金かで異なります。規制料金では、国の省令が算定のルールを定め、経済産業大臣の認可を受けた約款に基準燃料価格と基準単価が記載されます。自由料金(国の認可を経ずに事業者が設定できる料金)では、電力会社と需要家の契約条件として定まります(※1、※4)。
表1 燃料費調整単価を決める3つの数字
数字 | 中身 | 変わるタイミング | 決まり方 |
|---|---|---|---|
平均燃料価格 | 原油・LNG・石炭の貿易統計価格の3か月平均(原油換算1klあたり) | 毎月 | 貿易統計の実績と、各社の換算係数から算定 |
基準燃料価格 | 平均燃料価格と比べる基準の価格 | 料金改定まで固定 | 規制料金は省令のルールと大臣認可、自由料金は契約条件 |
基準単価 | 平均燃料価格が1,000円/kl動いたときの1kWhあたりの変動額 | 料金改定まで固定 | 同上 |
計算式は次のとおりです。
燃料費調整単価(円/kWh)=(平均燃料価格-基準燃料価格)×基準単価÷1,000
式の最後で1,000で割るのは、基準単価が「平均燃料価格が1,000円/kl変わったときの、1kWhあたりの変動額」だからです。基準燃料価格を50,000円/kl、基準単価を0.200円/kWhと置いて計算すると、次のようになります。
表2 燃料費調整額の試算例(仮の数値)
平均燃料価格 | 基準燃料価格との差 | 燃料費調整単価 | 250kWh使用時の燃料費調整額 |
|---|---|---|---|
62,000円/kl | +12,000円/kl | +2.40円/kWh | +600円(上乗せ) |
44,000円/kl | -6,000円/kl | -1.20円/kWh | -300円(差し引き) |
注:基準燃料価格50,000円/kl、基準単価0.200円/kWhと置いた計算例。特定の電力会社の単価ではなく、上限や端数処理は考慮していない。
ある月の燃料費調整単価の計算に使われるのは、3〜5か月前の貿易統計価格です。資源エネルギー庁によると、2009年度の見直しでは、貿易統計の数字が出そろう時期や検針日の置き方を考え合わせて、料金に反映するまでの期間が決められました(※1)。
同庁の例示では、12月から翌年2月にかけての燃料価格が、その年の5月分の料金に使われます。6月分では1月から3月というように、対象期間は1か月ずつ後ろにずれていきます。
そのため、ニュースで燃料価格の高騰が報じられた月の請求書を見ても、燃料費調整単価はまだ変わっていないことがあります。反対に、燃料価格が下がり始めても、しばらくは高かった時期の価格が単価に残ります。
3か月平均での算定と、この3〜5か月のずれは、低圧の契約で一般的な方式です。高圧・特別高圧の契約では、算定期間そのものが異なる場合があります。
単価のマイナスは、ひと月で終わらずに長く続くこともあります。燃料価格が低い水準で推移した2016年や2021年の初めには、大手電力の低圧の料金でマイナスの月が続きました(※9)。
燃料価格が上昇している局面でも、マイナスが解消しないことがあります。基準燃料価格は、料金改定のときの燃料価格で決まります。改定時の燃料価格が高ければ、その後に燃料が値上がりしても、平均燃料価格は基準を下回ったままになることがあります。大手電力の低圧の料金には、2024年から2026年にかけてマイナスの月が途切れずに続いている例があります(※9)。
一方で、マイナス表示の月がすべて算式によるものとは限りません。国の電気・ガス料金支援や、電力会社が独自に行う負担軽減策による値引きが、燃料費調整単価から差し引かれている場合もあります。同じマイナス表示でも、算式から生じたものと値引きから生じたものは中身が違います。
【図2】原油・LNG・石炭の輸入価格の推移

規制料金では、平均燃料価格が基準燃料価格の1.5倍を上回った場合、上回った部分は燃料費調整額の計算に入りません(※1)。
上限が上の側にだけあるのは、燃料価格の急騰時に需要家の負担が際限なく膨らまないようにするためです。下がった分は算式どおりに差し引かれ、上がった分にだけ歯止めがかかります。
2021年ごろに上昇が始まった燃料価格は、2022年にウクライナ情勢の影響が重なって大きく跳ね上がり、2023年にはピークから下落に転じました。
上限のある料金では、上限を超えた燃料価格の上昇分を燃料費調整額に反映できず、その分を小売電気事業者が負担することになりました。大手電力の規制料金で、2022年9月分以降、燃料費調整単価が上限に達したままの状態が続いた例もあります(※5)。事業から撤退した小売電気事業者もこの時期に出ていますが、撤退に至った事情は一様ではありません(※6)。
法人向けでは2022年に、大手電力の複数社が特別高圧・高圧の新規契約の受付を停止しました。契約先が見つからない法人は、一般送配電事業者の最終保障供給(契約先のない需要家に電気を届けるためのセーフティネット)に頼ることになり、その契約電力は2022年3月から急激に増えました(※7)。
自由料金の燃料費調整は契約条件の一部なので、契約条件を変更する手続きを経れば、上限をなくすことができます。
2022年の高騰局面では、低圧の自由料金プランで上限を撤廃する電力会社が出ました。たとえば東北電力は、2022年12月分から、低圧の一部の料金プランで上限価格を廃止しています(※8)。
上限を撤廃したプランでは、上がる側も下がる側と同じく、算式どおりに料金へ反映されるようになります。実際に反映される額は、換算係数、基準単価、算定期間といった契約ごとの条件で決まります。規制料金と自由料金の違いと自由化の経緯は、電力システム改革の解説記事で扱っています。
上限があるかどうかは、電力会社ではなく料金プランごとに決まっています。1つの電力会社のなかでも、規制料金は上限つき、自由料金は上限なし、という組み合わせがあります。固定単価型か市場連動型かによっても扱いは異なり、高圧の市場連動型プランには、燃料費調整を設けず、市場価格の調整だけを行うものもあります(※9、※10)。
小売電気事業者の側から見ると、上限の撤廃は約款や契約条件の変更であり、プランごとに上限の有無と上限価格を持たせたまま、毎月の単価改定を請求に反映していく必要があります。これらの電気料金計算をクラウドパッケージで提供するUnisrv 電力CISについては、詳細資料をご覧ください。
基準燃料価格にも換算係数にも、その事業者の火力発電で使う燃料の熱量構成比が組み込まれています。原油、LNG、石炭のどれを多く使っているかによって、同じ燃料価格の動きでも単価への響き方が変わるのは、このためです。
電気の調達の仕方も影響します。自社で発電設備を持つ事業者と、卸電力市場からの調達を中心とする事業者とでは、燃料価格の変動の受け方が異なる傾向があります。ただし、自社電源を持つ事業者も燃料の長期契約や価格変動への備え(ヘッジ)を組み合わせており、市場からの調達が中心の事業者にも相対契約を併用する例があります。発電設備を持っているかどうかだけで、価格変動の影響の受け方が決まるわけではありません。大手電力と新電力の違いは、新電力の解説記事で扱っています。
請求書を見ると、燃料費調整額によく似た名前の項目が並んでいることがあります。名前が違うだけのものもあれば、何の変動を映しているかから違うものもあります。主な項目を表3にまとめます。
表3 燃料費調整額と似た名前の項目
項目名 | 中身 | 何に連動するか | 注意点 |
|---|---|---|---|
燃料費調整額(燃料調整費、燃料費調整) | 火力燃料の輸入価格の変動の反映 | 原油・LNG・石炭の貿易統計価格 | 表記は会社により異なるが中身は同じ |
燃料費等調整額 | 燃料費調整額にほかの調整を合わせた金額 | 合算の中身による | 離島ユニバーサルサービス調整額を含む例、市場価格調整額を含む例がある |
電源調達調整費・市場調整費(新電力の独自項目) | 調達コストの反映 | JEPXスポット価格、容量拠出金相当額、相対・ベースロードの調達コストなど | 名称と中身が会社をまたいで入れ替わる。参照する月の取り方も会社ごとに違う |
市場価格調整額(大手電力の高圧・特別高圧) | 卸電力市場の価格変動の反映 | JEPXスポット市場価格 | 燃料費調整と併用される。新電力の独自項目と同じ語が別の意味で使われる |
託送料金相当額 | 送配電網の利用料金 | 燃料価格とは連動しない | 内訳として記載される場合がある |
燃料費等調整額は燃料費調整額の別名ではなく、燃料費調整額にほかの調整を合わせた金額の名称として使われています。何を合わせているかは会社によって異なり、離島ユニバーサルサービス調整額を含む例もあれば、市場価格調整額を含む例もあります(※11、※13)。
電源調達調整費も、名称は同じでも中身が会社によって違う項目です。日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場価格の動きに合わせるもの、容量拠出金(容量市場を通じて将来の供給力を確保するため、小売電気事業者が負担するお金)に相当する額を上乗せするもの、スポット以外の取引で調達した電源のコストを反映するものなどがあります。スポット市場での調達コストを反映する項目を、ある会社は「電源調達調整費」、別の会社は「市場調整費」と呼んでいるように、名称と中身が会社をまたいで入れ替わっている例もあります(※13)。
算定の対象期間も会社ごとに異なります。同じようにスポット市場価格を用いる場合でも、どの月の価格を参照するかの取り方は一致していません。
用語の重なりにも注意が必要です。大手電力が高圧・特別高圧向けに設けている「市場価格調整制度」と、新電力が独自の調整費を「市場価格調整単価」などと呼ぶ場合とでは、同じ語が別の仕組みを指しています。燃料費調整とほかの調整費の両方を組み込んだ契約もあれば、片方だけの契約もあります。どの項目が何を指しているかは、約款や料金プランの説明を読んで確かめる必要があります。
託送料金は、小売電気事業者が送配電網を使うために支払う料金で、需要家からは電気料金の一部として回収されています。国の指針は、小売電気事業者が請求書などに託送料金相当額を記載することを望ましいとしており、内訳として記載されている場合があります。燃料価格の動きに合わせて変わる項目ではありません(※14)。
再エネ賦課金は、再生可能エネルギーの電気の買取などにかかる費用を集めるためのもので、燃料価格の動きを料金に反映する燃料費調整額とは役割が異なります。単価の決まり方も対照的で、再エネ賦課金は国が年度単位で定め、全国どこでも同じ単価が使われます。燃料費調整単価のほうは、会社ごとの算式で毎月改められ、会社やプランによって値が違います。再エネ賦課金の仕組みは再エネ賦課金の解説記事で扱っています。
東京電力エナジーパートナーは、特別高圧・高圧の標準メニューの燃料費調整単価を、2026年4月1日から1か月分の貿易統計価格で算定するように切り替えました。同社の電源調達の状況が大きく変わることに合わせた見直しで、燃料価格の動きがこれまでより早く料金に出ます。適用される月は計量期間の始期によって分かれ、始期が毎月1日の契約は公表した月の当月分、それ以外の契約は翌月分の料金に適用されます(※10)。
こうした区分の仕方は会社によって違います。たとえば関西電力送配電は、最終保障供給の燃料費調整単価について、契約電力500kW以上で検針日が毎月初日の契約は適用期間が1か月後ろにずれると案内しています(※12)。特定の会社の区分が全国共通というわけではありません。
東北電力も同じ2026年4月に高圧・特別高圧の燃料費等調整を改めていますが、対象は市場価格調整の算定期間で、燃料費調整の3か月平均は変えていません(※11)。ただ、算定の対象期間を電気を使う期間に近づける方向という点では、両社の見直しは共通しています。
3か月平均と3〜5か月のずれは低圧の一般的な方式で、すべての契約に当てはまるわけではありません。基準燃料価格や基準単価も、低圧か高圧・特別高圧かといった供給区分によって別々の値が置かれています。
高圧・特別高圧のプランには、燃料費調整とは別に、卸電力市場の価格の動きを料金に反映させる市場価格調整制度を組み合わせたものがあります。燃料費調整が燃料の輸入価格を基準にするのに対し、市場価格調整はJEPXのスポット市場価格を基準にします。東京電力エナジーパートナーの場合、参照するのは、需要場所が属する供給区域について卸電力取引所が公表した値です(※10)。
燃料価格が安定していても、市場価格が上昇すれば市場価格調整額は大きくなります。併用している契約では、2つの単価の動きが別々に表れます。東北電力が高圧・特別高圧の料金に市場価格調整を取り入れたのは2023年4月です(※11)。
燃料費調整と市場価格調整を併用する契約では、小売電気事業者は2つの単価の算定期間と適用月を別々に管理し、計量期間の始期ごとに正しい月の単価を当てて請求する必要があります。こうした調整を含む料金計算の組み立てや電力CISとの関係については、無料相談で個別にお答えしています。
高圧・特別高圧の契約を更新するときは、燃料費調整の上限の有無に加えて、市場価格調整が適用されるか、どの供給区分の単価が適用されるかも確かめておきたいところです。
2026年前半には、中東情勢を受けた燃料価格の上昇を背景に、特別高圧・高圧の新規契約の受付を停止する小売電気事業者が現れました。停止の理由として、電力の仕入れ価格が販売価格を上回るおそれを挙げた事業者もあります。販売電力量の上位30社を対象にした調査では、回答した22社のうち、新規受付を全面的に停止していたのが2社、一部のプランで停止していたのが3社で、大手電力はおおむね通常どおり受け付けていました(※17)。
2026年の燃料価格の上昇は、中東情勢の緊迫化を受けたものです。資源エネルギー庁の審議会資料では、原油の国際的な指標価格が3月25日時点で情勢の緊迫化前より3〜4割高くなったことが報告されています。同じ資料には、カタールによるLNGの生産停止などを受け、3月10日に官民の連絡会議で安定供給に向けた取り組みを確認したことも記されています(※15)。日本の原油輸入の9割超は、ホルムズ海峡を経由しています(※3)。円で支払う輸入コストは、為替の動きにも左右されます。
国の電気・ガス料金支援は、燃料費調整単価を値引きする方法で、これまで断続的に行われてきました。事業の名前は時期ごとに違い、「電気・ガス価格激変緩和対策事業」「酷暑乗り切り緊急支援」「電気・ガス料金負担軽減支援事業」などの名称で実施されています(※16)。
2026年9月までに公表された支援は2回で、前半は2月分から4月分、後半は8月分から10月分の料金が対象です。値引き単価は低圧と高圧で異なり、月によっても違います(※16)。
表4 2026年の電気・ガス料金支援による値引き単価(円/kWh)
対象の料金月 | 低圧 | 高圧 |
|---|---|---|
2月分・3月分 | 4.50 | 2.30 |
4月分 | 1.50 | 0.80 |
8月分 | 3.50 | 1.80 |
9月分 | 4.50 | 2.30 |
10月分 | 3.50 | 1.80 |
注:料金月で表記。経済産業省の公表は後半を「2026年7月使用分(8月検針分)〜9月使用分(10月検針分)」のように使用分と検針分で記載している。支援が新たに公表された場合はこの表を更新。
低圧の一般的な方式の場合、2026年8月分の単価の計算に入っているのは、2026年3月から5月の貿易統計価格です(「反映までに3〜5か月かかる理由」)。原油の輸入価格は4月に大きく上昇しており、3か月平均で見ても、2〜4月の71,857円/klから3〜5月の86,198円/klへ上がっています。この上昇は7月分(2月から4月の価格)から単価に入り始め、9月分(4月から6月の価格)で算定対象の3か月すべてが4月以降になる計算です(※18)。単価がもともとマイナスの契約では、燃料の値上がりはマイナス幅が小さくなる形で表れます。同じ時期には、支援による値引きも適用されています。
支援の適用期間が終わると、値引きがなくなることと、燃料価格の上昇分が反映されることが重なる可能性があります。実際に、2026年5月分の電気料金の値上がりについて、支援の特別措置の終了が主な要因と説明した電力会社もありました(※16)。2026年9月時点で資源エネルギー庁の特設サイトに載っている支援の対象は、2026年10月分の料金までです。
ユニファイド・サービスの「Unisrv 電力CIS」は、電力小売事業者の契約・料金メニュー・需要データを一元管理し、30分値を基に需要家の料金計算と精算を行う顧客情報管理クラウドシステムです。毎月の燃料費調整単価の改定、プランごとの上限の有無、市場価格調整との併用、計量期間の始期で分かれる適用月、支援による値引きの反映まで、調整項目の多い料金メニューの実装・検証・改定を支えます。
CISの選定・改定、需給運用やシステム整備でお悩みの電力小売事業者様は、電力CISの資料をご覧いただくか、無料相談(https://go.unisrv.jp/contact/free-consultation)からお問い合わせください。
※1 資源エネルギー庁「燃料費調整制度について」(制度見直しの概要(平成21年度)を含む):https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/fee/fuel_cost_adjustment_001/
※2 経済産業省「令和6年度(2024年度)エネルギー需給実績(確報)を取りまとめました」(2026年4月14日):https://www.meti.go.jp/press/2026/04/20260414001/20260414001.html
※3 資源エネルギー庁 エネこれ「2025—日本が抱えているエネルギー問題(前編)」:https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energyissue2025_1.html
※4 資源エネルギー庁「電力自由化で料金設定はどうなったの?」:https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/fee/stracture/liberalization.html
※5 電力・ガス取引監視等委員会 料金制度専門会合 資料3-3「規制料金補正認可申請等の概要について」(2023年5月17日):https://www.egc.meti.go.jp/activity/emsc_electricity/pdf/0045_03_03.pdf
※6 資源エネルギー庁 第55回 電力・ガス基本政策小委員会 資料3-1「小売電気事業の在り方等について」(2022年11月8日):https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/055_03_01.pdf
※7 資源エネルギー庁 第60回 電力・ガス基本政策小委員会 資料4「最終保障供給について」(2023年3月29日):https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/060_04_00.pdf
※8 東北電力「燃料費調整制度」:https://www.tohoku-epco.co.jp/dprivate/attempt/adjust/
※9 東京電力エナジーパートナー「燃料費調整のお知らせ」(平成28年7月分・12月分、2021年1月分):https://www.tepco.co.jp/ep/private/fuelcost2/backnumber/1607.html ほか / 同「燃料費調整単価等一覧」:https://www.tepco.co.jp/ep/private/fuelcost2/newlist/index-j.html / 中部電力ミライズ「燃料費調整単価推移」:https://miraiz.chuden.co.jp/home/electric/contract/fuelcost_transition/ / 九州電力「燃料費調整制度」:https://customer.kyuden.co.jp/ja/electricity/system/adjustment.html / 沖縄電力「燃料費調整制度について」:https://www.okiden.co.jp/common/adjust2/
※10 東京電力エナジーパートナー「2026年4月1日からの特別高圧・高圧の標準メニューの見直し内容および2026年11月1日からの託送料金見直しにともなう電気料金への反映、供給条件の一部見直しについて」:https://www.tepco.co.jp/ep/corporate/plan_h/minaoshi_2026.html / 同「燃料費調整制度・市場価格調整制度とは(法人)」:https://www.tepco.co.jp/ep/corporate/adjust2/index-j.html
※11 東北電力「高圧および特別高圧の燃料費等調整の見直しについて」(2025年10月3日):https://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1247613_2558.html
※12 関西電力送配電「燃料費調整単価・加重平均市場価格調整単価・市場価格調整単価等」:https://www.kansai-td.co.jp/consignment/agreement/fuel-cost-adjustment-rate.html
※13 シン・エナジー「2023年~ 低圧における電源調達調整単価・燃料費調整単価」:https://symenergy.co.jp/electricityfaq/nencho_dengenchotatu-2023 / エバーグリーン・マーケティング「燃料費等調整額/電源調達調整額/原料費調整額」:https://www.egmkt.co.jp/newsroom/energy-cost/ / 新日本エネルギー「電源調達調整費/市場調整費について」:https://nj-e.jp/fee-1/ / エネット「電気料金に含まれる燃料費等調整単価について」:https://www.ennet.co.jp/price/
※14 電力・ガス取引監視等委員会「託送料金とレベニューキャップ制度」:https://www.egc.meti.go.jp/info/revenue_cap/ / 経済産業省「電力の小売営業に関する指針」(2026年6月8日最終改定):https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/summary/regulations/kouri20260608.pdf
※15 資源エネルギー庁「燃料調達をめぐる動向と電力・ガスの安定供給について」(2026年3月27日、資料7):https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/jisedai_kiban/pdf/005_07_00.pdf
※16 経済産業省「2026年7月、8月及び9月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました」(2026年6月12日):https://www.meti.go.jp/press/2026/06/20260612003/20260612003.html / 資源エネルギー庁 電気・ガス料金支援「電気・都市ガスの小売事業者等のみなさまへ」:https://denkigas-gekihenkanwa.go.jp/business / 東北電力「2026年4月分の燃料費調整等について」:https://www.tohoku-epco.co.jp/news/fuel/1248192_2557.html / 同「2026年5月分の燃料費調整等について」:https://www.tohoku-epco.co.jp/news/fuel/1248452_2557.html
※17 日経クロステック(日経エネルギーNext)「電力販売上位30社を独自調査、企業向け新規契約に停止の動き」(2026年3月):https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02421/033100119/
※18 財務省「貿易統計」:https://www.customs.go.jp/toukei/info/ / 関西電力「2026年8月分電気料金の燃料費調整等」(2026年6月26日):https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2026/pdf/20260626_1j.pdf
2026年10月21日
この記事の監修者

甲斐 博一
ユニファイド・サービス株式会社 CMO
グローバルIT企業における23年間のマーケティング経験に経営企画のスキルも加えB2B/B2Cともに経営とマーケティングを結び付けていくことをモットーとする。また、数多くのデジタルマーケティングおよびECの立ち上げや衰退ビジネスの立て直しも経験し、Webサイトを事業に貢献させてきた経歴を持つ。現在はユニファイド・サービスにて、B2B領域のビジネスにフォーカスし、CMOとしてマーケティングを推進すると同時に、新規事業計画と成長を支援する活動を並行して実践中。経営とマーケティング、事業企画、そしてリーダーシップを次世代に伝えていくための活動もライフワークとして行っている。