SalesforceのCRMとは?「導入しただけ」で終わらせない活用の本質を解説

「Salesforceを導入すれば、売上が上がる」 

そんな期待を持って導入したものの、現場では入力作業が増えただけで、売上にはあまり貢献しない、データもあまり活用されていない——。そんな声を聞くことは珍しくありません。実際、ある調査ではSFA・CRMツールを導入した企業のうち約27%が「効率的に活用出来ていない」と回答しています(※1)。 

CRM世界No.1のシェアを誇るSalesforceですが、その本質は単なる「顧客リストの管理ツール」ではありません。組織全体で顧客情報を共有し、営業プロセスを変革し、AIによる高度な予測、そしてプロセスの自動実行までを実現するプラットフォームです。 

本記事では、SalesforceのCRM(主にSales Cloud)の機能やメリットといった基礎知識から、多くの企業が直面する「定着しない」という課題の乗り越え方、そして最新のAI機能「Agentforce」がもたらす未来までを体系的に解説します。 

初めてCRMを検討する方にもわかりやすく、すでに導入済みでさらなる活用を目指す方にも実践的なヒントとなる内容を目指して説明していきます。 

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  • SalesforceのCRMとは?まず全体像を把握する

1-1. 「Salesforce=CRM」ではない:製品体系の整理

Salesforceは単一のソフトウェア製品の名前ではありません。米国セールスフォース社が提供するクラウドサービス群の総称です。「Amazonが通販サイトだけでなくAWSやKindleも提供しているように、Salesforceも目的別に複数のサービスを展開している」とイメージすると分かりやすいと思います。

目的や業務領域に合わせて、以下のように複数の「Cloud(クラウド)」製品がラインナップされています。


・ Sales Cloud:営業支援(SFA)機能を提供。商談管理や売上予測を行う中核製品

・ Service Cloud:カスタマーサービス支援。問い合わせ管理、FAQ、チャットボット機能などを提供

・ Marketing Cloud(Account Engagement):マーケティングオートメーション(MA)、メール配信、スコアリング、キャンペーン管理を行う

・ Commerce Cloud:ECサイト構築・運営支援。BtoB/BtoCどちらにも対応

・ Data Cloud:社内外のデータを統合し、リアルタイムで顧客像を構築するデータプラットフォーム


一般的にビジネスの現場で「Salesforceを入れる」「CRMを使う」と言われる場合、営業支援を中心としたSales Cloudを指していることがほとんどです。本記事でも、主にSales Cloudの機能を軸に解説を進めます。

1-2. そもそもCRMとは?SFA・MAとの違い

CRM、SFA、MAは混同されやすい用語ですが、それぞれ管理する対象と目的が異なります。まず言葉の定義を整理し、その後で具体例を見ていきたいと思います。


CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)


・ 軸:顧客との関係性

・ 目的:顧客情報を一元管理し、良好な関係を維持・向上させる(顧客視点)

・ 具体例:「この顧客は過去にどんな問い合わせをしたか」「担当者の異動履歴」「契約更新のタイミング」などを管理


SFA(Sales Force Automation:営業支援システム)


・ 軸:商談・案件

・ 目的:営業プロセスを効率化し、受注率や売上を最大化する(営業視点)

・ 具体例:「今月クロージング予定の案件一覧」「営業担当者ごとの訪問件数」「商談の進捗ステージ管理」「受注、売上予測」


MA(Marketing Automation:マーケティング自動化)


・ 軸:見込み客(リード)

・ 目的:見込み客の獲得・育成を自動化し、商談につなげる(マーケティング視点)

・ 具体例:「メールの開封率・クリック率の計測」「Webサイト訪問者のスコアリング」「セミナー参加者への自動フォローメール」「リード育成シナリオの構築と実践」


【図表:CRM・SFA・MAの役割比較】

区分 

CRM 

SFA 

MA 

主な利用者 

全社(営業・CS・経営) 

営業部門 

マーケ部門 

管理対象 

顧客情報、対応履歴 

商談、活動履歴 

リード、Web行動 

Salesforce製品 

Sales Cloud / Service Cloud 

Sales Cloud 

Marketing Cloud 

目的 

LTV向上、顧客満足 

営業効率化、売上拡大 

リード獲得・育成 

※実際にはCRMとSFAは重複する機能も多く、Sales Cloudは「CRM機能を持ったSFA」と理解するとよい

 

Salesforceの強みは、これらがバラバラのツールではなく、ひとつのプラットフォーム上で統合されている点にあります。MAで獲得したリードがSFAで商談化され、受注後はCRMとしてサポート履歴が蓄積される。このデータの連続性が、Salesforceが選ばれる理由の大きな部分です。

1-3. なぜ、Salesforceが選ばれるのか

世界で15万社以上に導入され(※4)、CRM市場において12年連続でシェアNo.1(※3)を獲得しているSalesforce。国内でもHubSpot、Zoho CRM、kintoneなど多くの選択肢がある中で、なぜこれほど支持されるのでしょうか。


1. クラウドネイティブであること

サーバー構築などの初期投資が不要で、インターネット環境があればどこでも利用できます。また、年3回(春・夏・冬)の定期アップデートにより、常に最新機能が自動で提供されます。オンプレミス型の製品では数年に一度の大規模バージョンアップが必要ですが、Salesforceではその手間がありません。


2. 圧倒的な拡張性(AppExchange)

「AppExchange」というアプリストアのような仕組みがあり、5,000種類以上の連携アプリが公開されています。名刺管理(Sansan)、帳票作成、電子契約(DocuSign)、会計システム連携など、自社に必要な機能を後から自由に追加できます。


3. 堅牢なセキュリティと信頼性

金融機関や政府機関も採用するほど、高度なセキュリティ基準を満たしています。SOC2 Type II、ISO27001などの第三者認証を取得しており、データセンターの冗長化により99.9%以上の稼働率を維持しています。


4. 豊富なエコシステム

導入支援パートナー、開発者コミュニティ、オンライン学習プラットフォーム(Trailhead)など、製品を取り巻くエコシステムが充実しています。困ったときに相談できる先が多いというのは、長期運用において大きな安心材料となります。

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  • Salesforce CRM(Sales Cloud)の主要機能を理解する

2-1. 顧客情報の一元管理:「Customer 360」という思想

Salesforceの根底には「Customer 360」という思想があります。これは、一人の顧客に関するあらゆる情報を中心に集め、360度全方位から理解しようという考え方です。

従来、顧客情報は以下のように分散していることが一般的でした。


・ 基本情報(企業名、担当者、連絡先)→ 名刺管理ツールや社内共有フォルダ

・ 商談履歴(過去の取引内容、失注理由)→ 営業担当者のExcelや頭の中

・ 問い合わせ履歴(クレーム、要望)→ カスタマーサポートのチケット管理ツール

・ 活動履歴(メール、電話、会議の記録)→ 個人のメールボックスやカレンダー


Salesforceでは、これらが一画面に集約されます。


【具体的な活用シナリオ例】

営業担当のAさんが、明日訪問予定の株式会社〇〇の画面を開くと、「先週、カスタマーサポートにシステム障害の問い合わせがあり、復旧対応中」という情報が表示されていました。この情報を知らずに新規提案を持ちかけていたら、顧客の心証を損なっていたかもしれません。一元管理により、「顧客が今どんな状態にあるか」を把握したうえでコミュニケーションが取れるようになります。

2-2. 商談・パイプライン管理:営業プロセスの可視化

営業マネージャーにとって最も重要な機能といえるのが、商談(案件)管理です。

「パイプライン」とは、見込み客が顧客になるまでの流れを、工場のパイプラインに例えた表現です。すべての商談を「初回接触 → ヒアリング → 提案 → 見積提示 → 交渉 → 受注/失注」といったフェーズ(段階)別に管理します。


【パイプライン管理で分かること】

・ 今月の売上見込みはいくらか(金額 × 受注確率で算出)

・ どのフェーズで案件が停滞しているか(例:提案から見積への移行率が低い)

・ 各営業担当者が抱えている案件数と金額

・ 四半期の売上予測と目標達成の見通し


【Excelとの違い】

「Excelでも案件管理はできるのでは?」という疑問をお持ちの方もいるでしょうし、希望が小さい頃は多くの営業部門がそうしています。確かにExcelでもある程度管理は可能ですが、「入力忘れ」「更新漏れ」「担当によって入力の質がバラバラ」「最新版がどれかわからない」といった問題が起きがちです。また、マネージャーが状況を把握するために、営業担当者一人ひとりに「あの案件どうなった?」と聞いて回る必要もあります。Salesforceでは、入力されたデータがリアルタイムで集計され、マネージャーは画面を見るだけで状況把握ができます。

2-3. レポート・ダッシュボード:データに基づく意思決定

蓄積されたデータは、見やすく可視化されなければ意味がありません。Salesforceのレポート・ダッシュボード機能は非常に強力です。


・ レポート:条件を指定してデータを抽出・集計する機能、「今月の担当者別売上ランキング」「失注理由の内訳」「業種別の案件数」など、様々な切り口でデータを分析可能


・ ダッシュボード:複数のレポートをグラフ化し、一つの画面にまとめて表示する機能。車の運転席にあるメーター類(スピードメーター、燃料計など)のようなイメージで、経営者が「会社の状態」を一目で把握できる画面を作成可能


これらはドラッグ&ドロップのノーコード操作(プログラミング不要)で作成できます。いちいちIT部門に依頼しなくても、営業部門のメンバーが自分で必要なレポートを作成することができます。


【活用のヒント】

毎週月曜の朝会でダッシュボードをモニターに投影し、チーム全員で進捗を共有している企業も多くあります。「先週の新規案件数」「今週クロージング予定の案件」「目標達成率」などの定量情報を全員で確認することで、数字に対する意識が自然と高まり、データドリブンな組織文化が醸成されていくことに加え、ミーティングでは定性的な情報交換に集中することができます。

2-4. 業務の自動化:ワークフローとフロー

「営業は事務作業に追われて提案の時間がない」という課題を解決するのが、自動化機能です。

Salesforceでは、「Flow Builder(フロービルダー)」という機能を使い、複雑なコードを書かずに、ルールベースでの自動化設定が可能です。


【自動化の具体例】

・ 自動通知:「商談金額が100万円以上でフェーズが『見積提示』に進んだら、部長にメール通知する」

・ タスク自動作成:「契約終了日の60日前になったら、担当者に『更新提案準備』タスクを自動作成する」

・ 承認プロセス:見積金額が500万円以上の場合、上長→部長→役員の3段階承認フローをシステム上で完結

・ データ更新:商談が「受注」になったら、顧客ランクを自動的に「A」に更新する


こうした単純作業をシステムに任せることで、入力忘れや通知漏れといったヒューマンエラーを防ぎつつ、営業担当者が本来注力すべき「顧客との対話」や「提案の質向上」に時間を使える環境を整備できます。

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  • Salesforce導入で得られる4つの効果

3-1. 営業の属人化を解消し、組織知化する

多くの企業で課題となるのが、「エース営業マンが辞めると、ノウハウも顧客情報も一緒に失われる」という問題です。「あの顧客は〇〇さんしか対応できない」という状態は、短期的には売上を支えていても、長期的には大きなリスクです。

Salesforceに活動履歴や商談の進め方を記録し続けることは、個人のノウハウを「組織の資産(ナレッジ)」に変えることを意味します。


【組織知化によるメリット】

・ 成功商談のパターン分析により、再現性のある営業プロセスを構築できる

・ 失注理由の傾向分析により、提案内容の改善点が明確になる

・ 新人営業の立ち上がり期間(オンボーディング)を短縮できる

ある企業では、Salesforce導入後、新人が初受注するまでの期間が平均6ヶ月から3ヶ月に短縮されたという事例もあります。

3-2. データドリブンな意思決定を実現する

「なんとなく今月はいけそうだ」「たぶん大丈夫だと思う」といった、勘と経験に頼ったマネジメントから脱却することで、終わってみたら98%で未達だったなどの状況を回避しやすくなります。


【データドリブン経営の実現例】

・ 正確な売上予測:過去データから算出した受注確率を基に、月末・四半期末の着地見込みを高精度で予測、経営層は投資判断やリソース配分を適正に行える

・ ボトルネックの特定:「提案から見積への移行率が業界平均より低い」といった課題を数値で把握し、改善施策を打てる

・ 客観的な評価:「なぜ受注できたのか」「なぜ失注したのか」を感覚ではなくデータに基づいて議論できる

3-3. 顧客対応の質を向上させる

顧客情報が一元化されていれば、誰が対応しても最新の情報を理解したうえで対応できるため、お客様に不快な思いをさせることなく、適切なコミュニケーションが取れます。

 

【具体的な効果】

顧客から電話があった際、過去の購入商品、直近の商談状況、未解決の問い合わせ有無を画面で見ながら話すことができれば、顧客は「自分のことをよく理解してくれている」と感じます。逆に、「前回お伝えしたことを覚えていない」「担当が変わるたびに同じ説明を強いられる」という体験は、顧客の信頼を大きく損ないます。

この信頼の積み重ねが顧客満足度(CS)を高め、結果としてLTV(顧客生涯価値:Life Time Value=一人の顧客が取引期間中にもたらす総収益)の最大化につながることは言うまでもありません。

3-4. 部門間の連携を強化する

営業、マーケティング、カスタマーサポートが、同じSalesforceの画面を見ることで、部門間の壁が取り払われます。


【部門連携の具体例】

・ マーケティング部門は「渡したリードがどの程度商談化し、最終的に売上に貢献したか」を追跡できる

・ 営業部門は「顧客がどんなWebページを見ていたか」「どのセミナーに参加したか」を把握したうえで提案できる

・ サポート部門は「この顧客は現在、更新提案を受けている最中」という情報を踏まえて対応できる


情報の分断(サイロ化)が解消され、組織全体が一枚岩となって顧客に向き合えるようになることは、営業活動そのものの生産性を高めることに直結します。

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  • 導入しても「定着しない」という現実

ここまではメリットを中心に解説してきましたが、目を背けてはいけない現実もあります。それは、「Salesforceを導入したものの、現場に定着せず失敗するケースが少なくない」という点です。

先述のTSUIDE社の調査では約27%が「活用出来ていない」と回答(※1)。また、別の調査ではCRMに「満足している」と回答したのは全体のわずか31%にとどまるというデータもあります(※2)。ここまで説明してきた「良いことばかり」に見えるSalesforceですが、それでも現場では使われなくなってしまうのでしょうか。

4-1. なぜSalesforceは「使われなくなる」のか

最大の要因は、現場の営業担当者にとって「入力するメリット」よりも「入力する手間(コスト)」が上回ってしまうことです。


・ 目的の共有不足:「上が管理したいから入れろと言われている」と受け取られ、やらされ仕事になる、「なぜ入力が必要なのか」「入力したデータがどう使われるのか」が伝わっておらず、自分にとってのメリットを感じない

・ 入力項目過多:あれもこれもと欲張って入力項目を増やしすぎ、1件の登録に10分以上かかる、営業にとっては「商談に行く時間がこれで奪われる」という感覚に陥る

・ フィードバック欠如:一生懸命入力しても、上司からのフィードバックや分析結果の共有がなく、「入れ損」だと感じる


この状態が続くと、現場は次第に入力をサボり始め、データが古くなり、レポートの信憑性が落ち、誰も見なくなる......という負のスパイラルに陥ります。最終的には高額なライセンス料を払いながら、実務はExcelに戻ってしまうのです。

4-2. 定着に失敗する3つのパターン

もう少し整理しながら、定着に失敗するケースを見ていきたいと思います。


目的不明確パターン

「DX推進の一環でとりあえず導入した」「競合が使っているから」など、具体的な解決課題(KPI)が設定されていないケース。「何を測定して、何が改善されたら成功とするのか」が不明確なため、導入後の運用改善も進まない。


運用ルール未整備パターン

「誰が」「いつ」「何を」入力するのか、ルールが決まっていないか何度も説明を開くなどの手間をかけていないケース。「気づいた人が入れる」「一部の人が入れる」ではデータは蓄積されません。例えば「商談フェーズが変わったら24時間以内に更新」「顧客との会話は必ずメモを残す」といった具体的なルールと運用を徹底してサポートすることが必須です。


データ活用欠如パターン

データを入れること自体がゴールになり、その先の分析や改善アクションにつながっていないケース。「入力→蓄積→分析→改善→成果」というサイクルが回らないと、現場は「なぜ入力するのか」を見失います。

4-3. 定着させるために必要な3つの視点

定着を成功させるためには、ツール選定以上に「運用設計」が重要です。


視点1:スモールスタート

最初から完璧を目指さず、必要最低限の機能・入力項目から始めます。まずは「使うことに慣れる」フェーズを設けることが重要です。具体的には、最初は「会社名」「担当者名」「商談金額」「次のアクション」程度に絞り、3ヶ月後に項目を追加する、といった段階的なアプローチが効果的です。


視点2:現場メリットの創出

「入力する側」にもメリットがある仕組みを作ります。

・ 「Salesforceを見れば週報・月報を作らなくていい」→ 報告書作成の手間削減

・ 「外出先からスマホで日報が出せる」→ 帰社後の残業削減

・ 「過去の提案書がすぐ見つかる」→ 資料作成時間の短縮


視点3:トップとマネジメントのコミットメント

現場任せにせず、経営陣やマネージャーが「Salesforceのダッシュボードを見て会議をする」ことを徹底します。「Excelの報告書は受け付けない」「週次ミーティングはSalesforceの画面を見ながら行うので、別の日報や週報はやめる」といった明確なメッセージを出すことで、トップが本気で使う姿勢を見せることが最も強力な推進力になります。

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  • AI時代のSalesforce:EinsteinとAgentforceが変える営業

5-1. Salesforce EinsteinとはAI機能の総称

「Einstein(アインシュタイン)」は、Salesforceに組み込まれたAI機能のブランド名です。特別な開発をしなくても、設定を有効にするだけで利用できる機能が多くあります。


【Einsteinの主な機能】

・ 予測AI(Einstein Prediction):過去のデータから「この商談の受注確率は80%」といったスコアを自動算出。優先度の高い案件にリソースを集中させる判断材料になる。

・ リードスコアリング:見込み客の中から「商談化しやすい顧客」を自動で順位付け。マーケティングから営業へのリード引き渡しの精度が向上する。

・ 生成AI(Einstein Copilot):商談の要約を自動作成、顧客への返信メールの下書き生成、会議メモの作成など。対話形式で指示を出せるアシスタント機能。


Salesforceによると、Einsteinは週に1兆件以上の予測を実行しており(※5)、世界中のビジネスの意思決定を支えています。

5-2. Agentforce:自律型AIエージェントの登場

2024年、Salesforceは新たなAIのビジョンとして「Agentforce」を発表しました。これまでのAI(Copilot)は、人間が指示を出してサポートしてもらう「副操縦士」でした。対してAgentforceは、人間が決めた目的のために、自律的に考え行動する「エージェント(代理人)」です。


【Agentforceの活用イメージ】

・ カスタマーサービス:AIエージェントが顧客からの問い合わせを受け、ナレッジベースを検索し、回答を作成。場合によっては返品手続きや予約変更までを人間の介入なしに完了させる。

・ インサイドセールス:見込み客に対して自動でパーソナライズされたメールを送り、返信を分析し、適切なタイミングでアポイント調整まで行う。

・ 営業支援:商談の進捗を監視し、長期間動きがない案件について担当者にリマインド。次のアクション案も提示する。


人間はAIの監督者となり、AIエージェントと協働して成果を出す——。そんな新世代オペレーションが2025年時点ですでに始まっています。

5-3. AIを活かすには「質の高いデータ」が前提

EinsteinやAgentforceは非常に強力ですが、魔法の杖ではありません。AIが賢く振る舞うためには、学習元となる「データ」が必要です。

入力されたデータが不正確だったり、欠けていたりすれば、AIは間違った予測や回答を出してしまいます。これを「Garbage In, Garbage Out(ゴミを入れれば、ゴミが出てくる)」と呼んだりすることもよくあります。


【AIに必要なデータの条件】

・ 正確性:誤入力や古い情報がないこと

・ 網羅性:必要な情報が漏れなく入力されていること

・ 鮮度:リアルタイムに近いタイミングで更新されていること

・ 一貫性:入力ルールが統一されていること(例:業種の表記ゆれがない)


つまり、Salesforceを現場に「定着」させ、正確なデータを蓄積し続けることこそが、AI時代の最大の競争力になるのです。まずはCRMとしての基盤を整え、データを溜める。その上でAI機能を活用する。このステップを確実に踏むことが、成功への最短ルートです。

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  • まとめ:Salesforceは「導入」より「活用」で差がつく

6-1. 本記事のポイント

・ 全体像:SalesforceはCRM、SFA、MAを統合したクラウドプラットフォームであり、情報の連続性が最大の強み


・ 主要機能:顧客情報の「Customer 360」管理、商談・パイプラインの可視化、レポート・ダッシュボード分析、業務自動化が中核機能


・ 導入効果:属人化解消、データドリブン経営、顧客対応品質向上、部門連携強化を実現


・ 定着の壁:「入力コスト>入力メリット」の状態が続くと使われなくなる。スモールスタート、現場メリット創出、トップとマネジメントのコミットメントが鍵


・ AI活用:Einstein/Agentforceを活かすには、日々の正確なデータ蓄積(定着)が前提条件

6-2. 「Unisrv AI Powered CRM®」という選択肢

「Salesforceを導入したが、使いこなせていない気がする」

「これから導入したいが、現場に定着させられるか不安だ」

「AI機能を活用したいが、何から手をつければいいかわからない」

そのような課題をお持ちの企業様は、ぜひユニファイド・サービスにご相談ください。

「Unisrv AI Powered CRM®」は、単なるライセンス販売やシステム設定にとどまりません。お客様の業務課題に合わせた定着支援から、EinsteinやAgentforceといった最新AI機能の実装までを一気通貫でサポートします。エンジニアの多くがSalesforceの技術者である当社ならではの蓄積された方法と実績を持つ専門チームが、「導入して終わり」ではなく「成果が出るまで」伴走いたします。

Salesforceを「ただの顧客リスト」で終わらせず、AI時代の強力なビジネスエンジンへと進化させましょう。


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引用元一覧

※1 株式会社TSUIDE「SFA、CRM導入実態に関する調査」(2022年2月、n=14,035)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000081593.html

※2 マイクロソフト自社調べ Webアンケート(楽天リサーチ実施、2017年7月、n=800)

https://special.nikkeibp.co.jp/atcl/NBO/17/ms1110_01/

※3 IDC「Worldwide Semiannual Software Tracker」(2025年4月)- 12年連続CRM市場シェアNo.1、2024年シェア20.7%

https://www.salesforce.com/news/stories/idc-crm-market-share-ranking-2025/

※4 Salesforce公式情報(各種パートナーサイト等で引用)- 世界15万社以上が導入

※5 Salesforce / IDC「Salesforce Economy」調査(2023年)- Einstein週1兆件以上の予測実行

https://www.salesforce.com/news/stories/idc-salesforce-economy-ai/

2025年12月24日

“Unisrv AI Powered CRM®” に関する
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この記事の監修者

  • 甲斐 博一

    ユニファイド・サービス株式会社 CMO

    グローバルIT企業における23年間のマーケティング経験に経営企画のスキルも加えB2B/B2Cともに経営とマーケティングを結び付けていくことをモットーとする。また、数多くのデジタルマーケティングおよびECの立ち上げや衰退ビジネスの立て直しも経験し、Webサイトを事業に貢献させてきた経歴を持つ。現在はユニファイド・サービスにて、B2B領域のビジネスにフォーカスし、CMOとしてマーケティングを推進すると同時に、新規事業計画と成長を支援する活動を並行して実践中。経営とマーケティング、事業企画、そしてリーダーシップを次世代に伝えていくための活動もライフワークとして行っている。

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