ユーザー事例紹介株式会社北九州パワー 様

導入サービス:Unisrv 電力CIS

電力小売事業(地域新電力)

地域新電力の成長を支える
「拡張型顧客基盤」~「緩和と適応」で挑むDX戦略

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導入サービス:Unisrv 電力CIS

エネルギーの地産地消と
脱炭素化の実現、
そして地域経済への貢献

お客様プロフィール

株式会社北九州パワー 様
設 立
2015年12月1日(2016年4月事業開始)
本社所在地
福岡県北九州市小倉北区浅野3丁目8番1号AIMビル8階
事業内容
電力小売業(地域新電力)
  • 電源構成:ごみ発電等の再生エネルギーが約30%
  • 顧客構成:高圧90%(公共7割、民間3割)、低圧10%
ミッション
エネルギーの地産地消、地域経済への貢献、脱炭素社会の実現

2016年の事業開始後、同社は現在、1,000を超える地点(供給地点特定番号ベース)へと電力を供給しています。しかし、そうした顧客急増に対し、アナログな手作業での管理は限界に達し、業務パンクの危機に直面。そこで業務の自動化と、将来的な事業多角化を見据えた拡張性のある基盤構築を目指し、新システムの導入検討を開始しました。

北九州パワー様の課題
設立から約10年を迎え、順調に顧客数が増加する中で「成長痛」とも言える業務課題に直面していました。
  • ① アナログ業務の限界と業務パンクの危機
  • ② BCP(事業継続計画)への懸念
  • ③ 将来的な拡張性とコストの課題
ユニファイド・サービスからの
ご提案・選定理由
Salesforce基盤の“Unisrv電力CIS”の導入とクラウド運用。
  • ① Unisrv電力CIS標準機能による業務効率改善
  • ② 完全クラウド化によるBCP対策
  • ③ 顧客接点強化と拡張性の保持
導入後の効果
業務効率の劇的向上とスムーズな移行のイメージアイコン業務効率の劇的向上と
スムーズな移行

アナログ作業を排除し、業務を自動化・効率化。業界特有の知識を持つエンジニアのサポートにより、旧システムからのデータ移行も円滑に完了

Webポータル構築による顧客接点力向上のイメージアイコンWebポータル構築による
顧客接点力向上

独自に別開発することなく、標準機能でのWebポータルを実装。顧客自身が使用状況を直接確認できるサービスで満足度向上

「緩和」と「適応」を支えるDX基盤と拡張性のイメージアイコン「緩和」と「適応」を支える
DX基盤と拡張性

電気料金計算にとどまらず、顧客基盤となるCRMの土台を構築。今後のビジネス拡大を支える環境づくりの実現

お客様 インタビュー

営業企画課長
小曽我 泰一

2016年4月、電力小売の全面自由化がスタートし、日本のエネルギー産業は大きな転換期を迎えました。地域に根差した「新電力会社」が次々と誕生する中で、単なる価格競争ではなく、地域資源の活用や脱炭素化への貢献といった「付加価値」が、事業継続の鍵を握るようになっています。
福岡県北九州市。かつて公害を克服した環境未来都市として知られるこの地で、自治体と地元企業が出資し、地域のエネルギーを地域でまかなう「エネルギーの地産地消」を掲げて設立されたのが、株式会社北九州パワーです。 設立から約10年を迎え、地域新電力のトップランナーとして走り続ける同社ですが、その裏側では、顧客増加に伴う業務量の増加や、複雑化する需給管理といった「成長痛」とも言える課題に直面していました。
これらの課題を解決し、次の成長基盤として同社が選んだのが、ユニファイド・サービスが提供する「Unisrv電力CIS」でした。なぜ、数あるシステムの中からSalesforce基盤のシステムを選んだのか。そして、そこから描く「緩和と適応」の地域エネルギー戦略とは。 顧客対応を一手に担う営業企画課長の小曽我泰一氏と、社内ITや新規事業開発を担当する総務経営課長の森永洋市氏に、導入の経緯と今後の展望について詳しくお話を伺いました。

地域のごみをエネルギーに変える。地域新電力会社として公共施設の90%をカバー

営業企画課長|小曽我 泰一 様

営業企画課長
小曽我 泰一

まず改めて、北九州パワー設立の経緯と、貴社が担うミッションについて教えていただけますか

小曽我(以下、敬称略)  当社の設立背景には、北九州市が長年取り組んできたエネルギー政策が深く関わっています。きっかけの一つはやはり、東日本大震災でした。あの未曾有の災害を経て、北九州市では2013年に「北九州市地域エネルギー推進会議」を組織しました。エネルギー政策を国だけに依存するのではなく、地方自治体自らが責任を持ち、産業や市民生活に「安全・安心なエネルギー」を提供する。そうした強い決意のもと、市の成長戦略として「エネルギー拠点化計画」が進められてきたのです。
この計画の柱は大きく2つあります。一つは風力発電やバイオマス発電といった「再生可能エネルギーの導入」。そしてもう一つが、地域で使うエネルギーを地域で生み出す「エネルギーの地産地消」です。この「地産地消」を実現するためには、電気を作る「発電事業体」だけでなく、作られた電気を地域の需要家に届ける「小売事業体」が不可欠です。その小売事業を担うために、2015年12月1日、北九州市と地元企業、金融機関など計8社の出資によって設立されたのが当社です。翌2016年4月の電力小売全面自由化と同時に、事業をスタートさせました。

自治体が主導してエネルギー政策を進めるというのは、非常に先進的な取り組みですね。供給される電力には、どのような特徴があるのでしょうか。

小曽我  最大の特徴であり、我々の大きな強みとも言えるのが、「ごみ発電」による電力供給です。北九州市内の清掃工場に集められたごみを焼却する際、その熱エネルギーを利用して発電を行っています。まさに、地域から出たごみが地域のエネルギーとして還ってくるサイクルです。また、この取り組みは北九州市のごみだけではなく一部の周辺自治体のごみを清掃工場で受入れて行われています。このごみ発電、そして電力供給へとつなげることで、北九州エリア全体の低炭素化に貢献しています。現在、ごみ発電を含む再生可能エネルギー源からの調達は、全調達量の約30%を占めるまでになりました。

現在の顧客構成はどのようになっていますか

小曽我  事業開始当初は、市内の公共施設などを対象とした高圧電力の販売が中心でした。その後、徐々に民間の中小企業や、事業所向けの低圧電力の販売も拡大させていきました。現在の販売比率としては、高圧電力が90%、低圧電力が10%程度です。公共と民間の割合で言えば、公共施設が70%、民間施設が30%といった構成になっています。施設数で見ますと、北九州市公共施設のうち1,000地点超(供給地点特定番号ベース)へと電力を供給しています。

「Unisrv電力CIS」に期待したのは省力化と情報の一元管理、そして拡張性

順調に事業を拡大されてきた一方で、社内の業務体制にはどのような課題があったのでしょうか。

森永(以下、敬称略)  事業開始からしばらくの間は、他社の顧客情報管理システムを利用していたのですが、これが非常にアナログな作業を強いるものでした。全てが自動化されておらず、手作業で対応する必要のある需要家も複数存在しました。顧客数が少数のうちはなんとかなっていましたが、順調にお客様が増えていく中で、この作業を継続するのは限界だと感じていました。このままでは業務がパンクするという危機感から、当時の技術開発課が中心となって、より自動化・効率化が進んだシステムの選定を開始しました。

総務経営課長|森永 洋市 様

総務経営課長
森永 洋市

総務経営課長|森永 洋市 様

総務経営課長
森永 洋市

数あるシステムの中から、なぜ「Unisrv電力CIS」を選ばれたのでしょうか。

森永  選定にあたってはいくつかのシステムをリストアップし、比較検討を行いました。その中で「Unisrv電力CIS」を選んだ理由はいくつかあります。まず一つ目は、「クラウド型システム」であることです。私たちのような地域新電力にとって、災害時などのBCP(事業継続計画)対策は極めて重要です。「Unisrv電力CIS」はクラウド上で動作するため、自社でサーバーを保有・管理するリスクがなく、万が一の災害時でも迅速な復旧が可能です。リリース当初からクラウドネイティブな設計であった点は高く評価しました。
また、コストパフォーマンスと導入サポートの手厚さも決め手になりました。導入時の初期費用が比較的安価であったことに加え、提供元であるユニファイド・サービスの技術者が当社まで何度も足を運び、膝を突き合わせて要件定義をしてくれました。電力業界特有の複雑な業務知識を持ったエンジニアの方に丁寧にサポートいただけたことで、旧システムからの移行も非常に円滑に進みました。

小曽我様は、営業企画という立場からどのような点に魅力を感じましたか。

小曽我  私が今でも着目しているのは、「顧客接点の強化」と「将来的な拡張性」です。実は導入の少し前、お客様がご自身の電力使用状況をWeb上で確認できる「マイページ機能」を、ホームページ制作会社に別注で作ってもらおうかという計画があったのです。しかし、見積もりを取るとそれなりのコストと期間がかかります。そんな折に「Unisrv電力CIS」の提案を受け、顧客用Webポータル機能が標準パッケージとして備わっていることを知りました。「これなら開発コストをかけずに、すぐにお客様へのサービス向上を実現できる」。と、非常に好都合でした。
そしてもう一点、このシステムがSalesforce基盤(プラットフォーム)上で動いているという事実です。単に毎月の電気料金を計算するだけであれば、専用の計算ソフトでも事足ります。しかし我々が目指しているのは、お客様一人ひとりのニーズに寄り添ったエネルギー提案です。Salesforce基盤であれば、お客様との過去の商談履歴、問い合わせ内容、さらに人事労務といった社内データなど、あらゆるデータを一元管理できます。電力の使用状況だけでなく、顧客情報管理(CRM)や商談管理(SFA)といった分野までシームレスに連携させることが想像できる。将来的に、例えばガス販売や省エネ機器のセット販売など、事業を多角化していく際にも、この「拡張性」が大きな武器になると思いました 。

実際に導入されてみて、使い勝手や要望などはありますか。

森永  導入は非常にスムーズで、業務効率は格段に上がりました。要望を挙げるとすれば、やはりこの業界は法改正や制度変更が非常に多く、国や自治体の制度が変わるたびに、システムの改修が必要になります。「Unisrv電力CIS」には、こうした規制変更に対して、より迅速かつ柔軟 に対応・追随していただけるよう、継続的な進化を期待しています。

「緩和」と「適応」。DXで加速させる脱炭素社会への貢献

今後の事業展開について教えてください。北九州市は「2050年ゼロカーボンシティ」を表明していますが、貴社としてはどのようなロードマップを描いていますか。

小曽我  まずは、北九州市が目指す「市内全ての公共施設への電力供給について100%再生可能エネルギー転換を目指す」という目標、これの達成に向けた取り組みが最優先です。しかし、ここで課題となるのが電源の確保です。主力であるごみ発電については、人口減少や市民のリサイクル意識の高まりにより、将来的にごみの量が増えることは考えにくい。つまり、ごみ発電だけで再エネ比率を上げていくには限界があります。したがって今後は、、公共施設のPPAや特定卸での購入などで、ごみ発電以外の再エネ電源を自ら確保していくことが、我々にできる低炭素化への貢献とビジネスの両立だと考えています。

森永  また、我々はエネルギー事業者として、気候変動対策を「緩和」と「適応」の両輪で捉えています。太陽光パネルの設置などでCO2排出を抑制するのは「緩和策」。一方で、すでに起きてしまっている温暖化による被害を、今軽減するのが「適応策」です。この「適応策」の具体的な新規事業として、小中学校への空調機器設置やゴルフ場への「クーリングシェルター(暑熱避難所)」の設置を進めています。猛暑による熱中症リスクが高まる中、生活者や企業の課題を解決するソリューションを提供することも、地域電力会社の重要な使命です。

まさに地域に寄り添う事業展開ですね。最後に、今後のユニファイド・サービスへの期待をお聞かせください。

森永  業界共通の課題として、再エネ比率を高めていく上で、経営上の大きな課題となっているのが「発電インバランス」の管理です。弊社においても、年間予算を組む際に、再エネ発電の予測と実際の需要との乖離が大きく、収益予測が非常に難しいという悩みを抱えています。天候に左右される再エネだからこそ、AIなどの最新技術を使って、この予測と現実の乖離を限りなくゼロに近づけていきたい。ユニファイド・サービスさんには、システム提供にとどまらず、こうしたAI予測などの技術的なアプローチでも、我々の経営課題の解決に取り組んでいただければ嬉しく思います。

小曽我  北九州市からの宿題として、将来的には「再エネ発電量と電力需要をリアルタイムで一致させる」というテーマも与えられています。これを実現するためには、「Unisrv電力CIS」上で、発電量と需要量をリアルタイムに可視化・確認できる仕組みがあると大変助かります。我々はこれからも、北九州市および周辺17都市との広域連携を強化しながら、独自のエネルギー供給モデルを進化させていきます。そして、その成果を九州エリア全体、ひいては全国へと広げられるような存在感を示していきたいですね。

小曽我様、森永様

事例紹介をA4、2ページにまとめました。
社内閲覧用にご活用ください。

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